エリアA(三重大学):観察実験講座②を行いました

6月22日(土)、エリアAにおける観察・実験講座2回目は、三重大学大学院工学研究科分子素材工学専攻有機精密化学研究室の八谷巌先生による講座で、「有機合成って何!」というテーマで行われました。

最初に講義室で有機合成化学に関するお話があり、有機分子の構造について説明がありました。受講生は分子構造についてまだ学習していませんが、フルーツの香りの成分も分子構造で表すことができるこを学び、バニラの香り成分であるバニリンをかいでいました。身近な物質を通じて、分子構造に興味をもつことができたようです。

その後、実験室に移動し、シクロヘキサンからシクロヘキサンノンオキシムの合成する実験を行いました。加熱したシクロヘキサンに炭酸ナトリウムを加えると、泡状に変化しました。受講生はこの反応に驚いていた様子でした。

泡状になったものを吸引ろ過して結晶化する操作は八谷先生が演示してくださいました。受講生は真剣な眼差しで実験操作を見ていました。

実験終了後に講義室に戻り、実験したことを分子模型で確認しました。最近では、化学合成の方法として、環境にやさしい「フロー精密合成」が開発されていることなど、先端科学のお話もしてくださいました。難しい内容でしたが、受講生は配布資料を見たり、実験を思い出しながら、学んだことを一生懸命まとめていました。

大学の化学実験室での実験操作は、貴重な体験になったと思います。