エリアE(四日市公害と環境未来館):観察実験講座「地震と建物」を行いました

11月21日(土)、エリアEでは観察実験講座「地震と建物」が四日市公害と環境未来館で行われました。講師は三重大学大学院工学研究科の川口淳先生でした。

講義開始前に1時間程度、職員の方に常設展示を案内していただきました。2000年前から現在までの四日市の歴史を順に追い、第三コンビナートが出島形式になった経緯などを学び、四日市公害と公害対策について考えました。

川口先生による講義では、まず世界の人口や火山の数についてクイズ形式で考え、概算には桁数が重要であることを学びました。また、道路なら3倍というように、安全率の考え方についても学びました。

次に、地震の発生メカニズムについて説明していただきました。地震は一方向のみではなく、波のような動きをすることや、地面の硬さによってその波の周期が異なることを学びました。続いて地震時に建物に働く力について説明していただき、地面の動きに対して慣性力が逆向きに働くことや、建物にかかる力の大きさは減衰定数や剛性によって決まることを学びました。

また、実験を通して建物の振動性と耐震・免震の構造について説明していただきました。耐震設計を考えるに至った経緯を歴史を遡って調べたり、ゴマを付けた免震構造や壁を入れた耐震構造は本当に有効であるのかを確かめたりしました。

最後に、建物の種類について説明していただきました。地震の性質や建物が受ける力を踏まえて、鉄骨構造や鉄筋コンクリート構造、それから日本で1番多い木質構造の組み立て方法や材質の特徴を学び、耐震性について考えました。

今回の活動では、四日市公害とその対策について学び、また地震や建物の性質と耐震・免震の構造についても学ぶことができました。