エリアE(じばさん三重):観察実験講座「オームの法則の検証」を行いました

9月17日、エリアE(北勢地区)を対象とした観察実験講座「オームの法則の検証」が行われました。講師は三重大学名誉教授の田中晶善先生でした。

田中晶善先生

理科には様々な公式が存在しますが、その中でも根幹をなす公式であるオームの法則について、検証を行いました。

初めに墨の線の抵抗値を測定しました。1cmごとに抵抗値を測定し、グラフを作成しました。グラフが直線であることから、抵抗は距離に比例し、墨の太さによってグラフの傾きが変わることを確認しました。

墨の抵抗値を測定する様子
測定値を記録する受講生

次に電池を用いた際の電流と、その距離での抵抗値を測定しました。先ほどと同様にグラフを作成し、抵抗は電流に反比例することを視覚的に確認しました。既にオームの法則を学習した受講生は、公式であるV=RIを変形し、R=V/Iにすることで、公式上でも反比例の式の形になることを確認し、教科横断的に理解を深めました。

様々な抵抗における電流を測定する受講生
受講生が作成したグラフ

受講生らは実験中に疑問に思ったことについて自ら課題設定をし、メンターや講師が助言をしながら考えました。講師やメンター、学年の異なる受講生同士で活発な議論が行われました。

議論をする受講生と講師

中学2年生では並列回路の合成抵抗について学習しますが、逆数を用いる公式の複雑さにより苦手とする生徒が多いです。田中先生は、抵抗の逆数を「通りやすさ」として考え、受講生は並列回路における合成抵抗の理解を深めました。

並列回路における合成抵抗の講義

大学生が学習する化学を題材とした発展課題についても、受講生らは核心をつく予想をし、次回の講座に直結する学習となりました。

(文・勝尾徳斗)