11月23日(土)に、ヤマモリ株式会社桑名工場にて、観察実験講座「地域の特徴があらわれる発酵食品 醤油 の魅力」が行われました。
ヤマモリ株式会社 生産本部 桑名工場 製造部長 兼 醸造課長の大石様に、主にお話をいただきました。
まず、醤油がどのような工程で製造されているのか、ご紹介いただきました。麹菌、酵母、乳酸菌が主に活躍していることを説明いただきました。材料には主に大豆と小麦が使われており、醤油の種類(こいくち、うすくち、たまり、さいしこみ、しろ)によって、その割合が大きく異なることを説明いただきました。
加えて、日本の各地域で特徴のある醤油文化が育まれてきたことを紹介いただきました。特に三重県を含む東海地域では、料理によって醤油を使い分ける独自の食文化を持っています。たまり醤油やしろ醤油は、愛知県地域が発祥の醤油です。ヤマモリ株式会社では、三重県の大豆、小麦を使用して三重県で製造している再仕込み醤油「伊勢醤油」を製造しており、伊勢神宮に奉納していたり、伊勢志摩サミットの晩餐にも使用されていたことを紹介いただきました。
つづいて、醤油製造工場の一部を見学させていただきました。麹を作成する製麴工程や、もろみ発酵工程などを見学しながら、各工程での材料の化学的な変化について、説明をいただきました。
受講生は、「しょうゆは日本の食の原点。地方によって、好みのしょうゆの味が違う。」「しょう油は、こんなに、ふく雑な工程を重ねて作っていることが分かった。」「しょうゆの原料は大豆と小麦。大豆はたんぱく質が多く麹菌の酵素で分解されてアミノ酸になり、しょうゆのうまみになる。小麦はでんぷんが多く麹菌の酵素で分解されてブドウ糖になり、しょうゆの甘みや香りになる。」「微生物を働きは温度で管理をしている。しょうゆづくりは少しのミスでも全部捨てないといけなくなる。菌や温度など人力の頃から管理して作りつづけているのは本当にすごいと思った。」といったことをまとめて学ぶことができました。