エリアD(皇學館大学):観察実験講座④を行いました

8月16日、観察実験講座④が行われました。
講義テーマは昨日に引き続き「たった四文字のヒトの設計図Ⅱ」、講師は名古屋大学の田中利治先生です。

講義の初めに、昨日学んだタンパク質の合成過程について復習しました。細胞の核内でDNAの遺伝情報を伝令RNAに転写することや、その後スプライシングが起こり伝令RNA上の意味の無い部分であるイントロンが除去されることを確認しました。次に核膜孔という核の穴から伝令RNAが細胞質に出てきて、リボソーム内で翻訳されます。その際に運搬RNAがアミノ酸を運びます。こうした仕組みを模型を使って学習しました。

復習後は昨日行った遺伝子組み換え実験の結果を観察しました。実験では大腸菌にルシフェラーゼ遺伝子をもつプラスミドDNAを導入しました。そこへルシフェリンを加えることで、大腸菌が自身のATPを用いて発光する現象を観察することができます。これは、ホタルの発光の原理と同じです。
いよいよルシフェリン溶液をかけ観察です。発光が見られるかドキドキした面持ちで自分で培養したシャーレを見ていました。果たしてその結果は・・・。
実験の結果を分析するときは、なぜそのようになったのかを考えることが大切です。自分の実験結果の原因を考えて今後の実験に生かしてほしいと思います。

その後はDNAのビーズストラップを作りました。ビースを使って二重らせん構造を立体的に作ることができます。受講生達はコドン表を見ながら、「開始コドンからやろう」、「最後は終始コドンだ」など考えながら楽しそうにビーズを針金に通していました。出来上がったストラップは個性が溢れるものばかりで、一人一人の工夫が良く現れていました。

受講生同士のコミュニケーションも増えて、和気藹々とした雰囲気でストラップを完成させることができ、本日も楽しい講義となりました。