エリアA(三重大学):観察実験講座③を行いました

6月29日(土)、エリアAにおける観察実験講座3回目では、三重大学大学院工学研究科電気電子工学専攻の眞田耕輔先生・小山昌人先生による授業でした。

今回の講座は、私たちの日々の生活に欠かせない「電気モーター」をテーマに, その仕組みを実際に体験しながら学ぶことを目的とするものでした。最初に電気モーターの基本的な原理やモーターが回る仕組みが説明され、電気モーターが「たくさんの動くモノ」に使われていることが紹介されました。最近ではロボットや電気自動車に使われるモーターの開発が進んでいることに受講生は驚いている様子でした。

その後、先生による制作の手順の指導のもと、モーターを実際に個人で制作しました。電池・エナメル線・磁石・クリップを使用し、5の手順に従って作業を行いました。コイルを作る段階ではなかなか上手く負けず、コイルの両端の延長戦がコイルの中心を通るようにすることに苦戦しながらも一生懸命取り組んでいました。

一人ひとりが、モーターがどうすればよく回るか実験しながら考えて作成していました。そして、最後に班ごとに協力して、「一番“大きくて”“よく回る”モーター作り選手権」を行い、どの班が一番大きくてよく回るモーターを作れたか競いました。

受講生は、コイルの巻き数を変えたり、太い銅線を用いたり、コイルの形を四角にしたり、磁石の数を増やすといった様々なアイデアを出し合い、先生をはじめ、メンターや工学研究科の学生さにも相談しながら、班で協力して作成しました。

試行錯誤する中で、「コイルが大きすぎると磁石とぶつかってしまうからクリップの高さを変えよう」、「自分の持っているペンに巻いて太いコイルを作ろう」と意見を出し合いながら、協同作業に取り組んでいました。「まだまだ、制作したい。」と言う声も上がるほど熱中していました。

各班が作成したモーターについて説明し、テーブルに展示されました。それぞれ違う工夫が見られ、先生も驚くほどずっと回っているモーターもありました。

最後に、現在、先生が研究しているモーターの最先端に関する紹介がありました。子どもたちは熱心に話を聞いて、改めてモーターへの興味を膨らませていました。

今日の授業では、身近で利用されているモーターについて理解しすることができました。これからの実験でも、今回のように考えて工夫しながら実験に取り組んでくれるでしょう。