エリアA(三重大学):【午前】観察実験講座⑤

8月17日(土)午前、観察実験講座を行いました。講義テーマは「キミを変える気象力」です。講師は三重大学生物資源学部共生環境学科の立花善裕先生です。

本格的な授業に入る前に、先生から科学者の裏話や大学選びについて聞きました。地球科学の研究をしたい人は身近な自然に触れることはもちろん、英語や国語といった一見自然科学とは関わりのない様々なことを知っておくとよいそうです。大学選びは重要ですのでしっかり考えて進学しましょう。

最近、猛暑などの異常気象が注目されています。日本の気象に影響を及ぼす原因はいくつかあるのですが、その中で先生は「北極振動」が関わっているとわかったそうです。
北極振動とは北極圏の気圧が入れ替わりながら変化する現象で、高気圧か低気圧かによって日本の寒暖が変化します。海面水温上昇や温室効果の問題など地球温暖化に関わる問題を抱える地球ですが、あまり実感がわきにくいです。地球に住む全員が取り組むべき大きな問題です。その一員としての自覚を持たなくては行けません。

では、台風ならどうでしょうか。台風が来ると「学校が休み」と喜ぶ人もいるでしょう。しかし、台風は甚大な被害をもたらすものでもあります。その観点から見ると私達の気象に関する知識の少なさがわかります。紀伊半島でなぜ降水量が多いのかや台風の時にどこが危険かなどを解説してもらい、生活に密接なものと繋げながら話を進めました。
海の観察実験では、タブレット端末に付けたサーモグラフィカメラから赤外線センサーで様々な対象を観察しました。受講生は人や風景を熱心に観察していました。