9月28日エリアAの午後の部にて、観察実験講座「心臓はどのように動いているのか」が行われました。
講師の先生は三重大学医学部統合薬理学の西村有平先生でした。
講義内容は、ゼブラフィッシュの心拍数を測定する事で心臓がどのように動いているかについて学ぶというものでした。
まず、シャーレを3つ用意し、その中にゼブラフィッシュを4匹ずつ入れました。
パソコンの電源を入れ、電子顕微鏡を用いてゼブラフィッシュの心拍数を測定しました。シャーレ1,2,3それぞれに入った全てのゼブラフィッシュの心拍数を測定しました。4匹の心拍数の平均を計算して、シャーレ1,2,3でのゼブラフィッシュの平均心拍数を算出しました。
ここで、西村先生からヒトとゼブラフィッシュとの心臓の作りの違いについて質問があり、子どもたちの何人かが進んで自分の考えを発表していました。実際に説明するのは難しいなと思いますが、動脈と静脈がどこなのかに触れて説明ができていました。
次に、シャーレの中に薬を投与して再度心拍数を測定しました。シャーレ1は薬の投与をしていないもの、シャーレ2はAdrenalineを投与したもの、シャーレ3はAdrenalineとPropranololを投与したものです。すると、シャーレ1,2,3のそれぞれで心拍数に変化が生じました。
結果をもとにして、「どうして心拍が変化するのか」について考えました。
子:「緊張すると心拍数が多くなる!」
先生:「どんな時に緊張する?」
子:「テストの時、緊張する。」
先生:「そうだね。そういう時、私たちはたくさん呼吸して、血液中に酸素をたくさん届けようとするから、心拍数が上がるんだね。」
心拍が変化する理由について、考えを深めることができました。
最後は、2人に1台パソコンを用意して、シミュレーションを用いて、薬と心拍数の関係について考えました。普段聞き慣れない言葉も出てきて、多少混乱していた生徒もいましたが、ある生徒はPro(Propranolol)やPra(Prazosin)の役割について質問をして、自ら探求する姿勢を見ることができました。
活動後も、自主的にシミュレーション上で薬を投与してグラフの様子を観察する姿が見られました。素晴らしいですね。
今回は心臓はどのように動いているかについて学習しましたが、薬を投与することで心拍数が変化する事について確認することができました。今後、例えば緊張しているなと感じた時、脈を測ってみて自分の心拍数を測ってみると面白いかもしれませんね。
本日もお疲れ様でした。