エリアA(三重大学):観察実験講座「酵素のはたらき」を行いました

12月17日(土)、三重大学にて観察実験講座「酵素のはたらき」が行われました。講師は三重大学大学院生物資源学研究科の苅田修一先生でした。

はじめに、「酵素」について講義がありました。私たちが普段食べている食べ物は「酵素」によって分解されて、体内へ吸収されています。

例えばお米には多くのでんぷんが含まれていますが、でんぷんのままでは体内に吸収されません。今回はでんぷんを糖に分解する「酵素」を用いて、酵素の働きを学びました。

ヨウ素溶液はでんぷんによって青紫色になりますが、でんぷんが酵素によって分解されると青紫色を呈さなくなります。この反応を用いて、でんぷんが酵素によって分解される様子を視覚的に観察しました。

スポイトの操作やボルテックスの練習をしたのちに、一定の温度のでんぷん+酵素溶液をヨウ素溶液に投与しました。

ヨウ素溶液の色の濃さは吸光光度計を用いて測定しました。

受講生はでんぷんと酵素の反応時間が長いほどでんぷんが多く分解され、反応温度が高いほど早く分解されることを観察しました。

受講生の作成したグラフ

受講生は酵素の耐熱性について疑問に感じ、同じグループの受講生や苅田先生とディスカッションをしました。

酵素は私たちが生きるためには不可欠な物質であり、他にも多くの酵素が関与して食べ物を分解しています。例えばタンパク質を分解する酵素と脂肪を分解する酵素は酵素自体はもちろんのこと、生産される場所、分解するための最適な環境、最適な温度が異なります。ぜひ調べてみて下さい。

(文・勝尾徳斗)