12月3日(土)、エリアDを対象とした観察実験講座「水のゲル化や塩析を簡単な実験で学ぶ」が行われました。講師は皇學館大学の楠木宏先生でした。
今回の講座ではつかめる水やスーパーボールを作りました。
最初につかめる水を作りました。アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムをそれぞれの水に溶かし、塩化カルシウム水溶液をトレーに移しました。スプーンでアルギン酸ナトリウム水溶液をすくい、塩化カルシウム水溶液の中に入れて1分後にスプーンをあげると、つかめる水(ゲル化した水)ができます。
次にスーパーボールを作りました。食塩水をビーカーで作った後、プラスチックコップに洗濯のりを入れ、これら2つを混ぜ合わせます。混ぜるときに用いた棒に塊が付いてきます。その塊を取り出して丸くし、水分を十分に取ったら完成です。
これは塩析反応を利用しています。選択の理に含まれているPVA(ポリビニルアルコール)は水になじみやすいため、洗濯のりの中では周りをたくさんの水分子が取り囲んでいます。そこに食塩が加わると食塩を構成しているイオンが水分子をはがし、PVAだけが取り出されます。これは、アルギン酸ナトリウム水溶液を塩化カルシウム水溶液の中に入れた際、溶液の接する部分で化学反応が起こるためです。アルギン酸と塩化カルシウム内のカルシウムイオンが結合を繰り返して膜ができます。そのため、手でつかむことができます。
とても楽しく作業に取り組み、仕組みについても先生の説明を懸命にメモをとって学んでいました。