6月28日(土)に、エリアDの皇學館大学にて、観察実験講座が行われました。講師は、皇學館大学准教授の澤友美先生でした。本講座では、寄生蜂に寄生されたアワヨトウの解剖実験を行いました。
講座の前半では、受講生がアワヨトウ幼虫を自ら解剖し、顕微鏡を用いて体内構造を詳細に観察しました。実物と解剖図と照らし合わせながら、各部位の名称や位置を確認し、アワヨトウ幼虫の体内構造について理解を深めました。
また、未寄生のアワヨトウ幼虫に続いて、寄生蜂に寄生されたアワヨトウ幼虫の解剖も行いました。解剖の結果、幼虫の体内からは多数の寄生蜂の幼虫が出てきて、受講生たちは非常に驚いた様子でした。さらに、寄生蜂の幼虫を一匹ずつ丁寧に取り出して数えた結果、およそ100~200個の卵が産卵されていることを知りました。寄生蜂の幼虫数を数えている際の集中した姿がとても印象的でした。また、寄生されたアワヨトウ幼虫と寄生されていないアワヨトウ幼虫と比較することで、寄生蜂がアワヨトウ幼虫の脂肪体を食べていることも観察できました。
講座の後半では、皇學館大学で飼育されている他の種類の寄生蜂も観察しました。メンターが日頃から飼育している寄生蜂について特徴を紹介すると、受講生からは「アリみたいで思いのほか小さい」といった声があがり、熱心に観察する様子が見られました。
本講座を通して、受講生は昆虫の生態や寄生という現象に対する興味と理解をより一層深められたのではないでしょうか。