エリアE(四日市大学):観察実験講座「野生生物(哺乳類)の生態を探る」を行いました

10月3日 エリアEでは観察実験講座「野生生物(哺乳類)の生態を探る」が三重県民の森(菰野町)で行なわれました。

講師は四日市大学環境情報学部の橋本幸彦先生でした。

最初に、北勢地域に住む哺乳類を、実際にセンサーカメラで撮影したリス・ノウサギ・ニホンカモシカなど様々な動物の動画を紹介していただきました。

次に、獣から被害を受ける「獣害」について教えていただきました。「獣害」とはノウサギ・イノシシ・クマ・シカなど、獣による農作物や樹木などへの被害のことを言います。

獣害の種類には農林作物・人身被害(車の交通事故など)生活被害・感染症(豚コレラや鳥インフルエンザなど)があります。

様々なみる「見る」「観る」「診る」力がありますが、今日は「観る」力を先生に教えていただいてから、野外観察を行いました。

シカは春の新芽や笹の葉・イノシシは木の実などを好んで食べるため、被害にあわないように防獣ネットが張られています。

シカは角が生え替わる時期にかゆくなるとの皮研ぎをします。木の皮がはがれると木は腐ってしまい、キノコが生えます。そうなると、林業の人は困ります。

モグラ塚です。モグラは一生のほとんどの時期を地中で生活します。巣を作るために出た土は地上に出されます。そして、植物への被害はトンネルを掘る際に根を傷つけたりします。

最後に、哺乳類の分布調査法について教えていただきました。調査範囲を確定し、既存資料の調査・地域住民の方々へのアンケート実施等を行い現地調査で最終確認をするということです。

今回は哺乳類の生息数調査法の中で、痕跡のカウントより「糞粒法」を実際に行ないました。このことを利用して、個体数を推定します。鹿の糞を見つけた受講生は感慨もひとしおな様子でした。