5月11日(土)、Zoomミーティングを用いて2024年度の開講式とイノベーション講座『科学的探究のためのコミュニケーション力を考える』が行われました。
はじめに、三重ジュニアドクター育成塾の代表である三重大学教育学部の平山大輔先生より、本事業の概要説明がありました。講座を通して、受講生の皆さんが5つの能力(課題発見・探究する能力、知識・概念・スキルを活用する能力、情報発信する能力、協働する能力、イノベーションを生み出す能力)を伸ばせるようなサポートをしていきます。
続いて、開講式が行われました。三重大学理事・副学長の鶴原清志先生、三重県教育委員会事務局小中学校教育課長の尾上修一様より、受講生に向けてお言葉をいただきました。
また、受講生代表として、三重大学教育学部附属中学校1年生の籾井ほのかさんが挨拶を行いました。籾井さんは、「科学者としての学びを深めたい。また、学年を越えた仲間達とつながり、問題解決に取り組みたい。そして、学んだことを生かしてこれからの社会をよりよくしたい。」とこれからの活動に対する意気込みを語ってくれました。
開講式の後、三重大学教育学部の中西良文先生によるイノベーション講座『科学的探究のためのコミュニケーション力を考える』が行われました。始めに、受講生は中西先生から提示された、ノーベル賞受賞者に関するグラフのAとBは何を示しているのかという質問に対して様々な観点から予想を立てました。その後、中西先生から、Aのグラフは単独受賞、Bのグラフは共同受賞ということを教えていただき、科学的な発見のためにはコミュニケーションがとても大切であること気づくことができました。一方で、共同をするためのトレーニングをしていないと、責任感が低下し「社会的手抜き」が生じてしまう可能性があることを知りました。
そこで、コミュニケーションにおいて大切なことを考えるためにグループ活動を行いました。まず、全員がビデオとマイクをONにした状態で自己紹介をし、次に、全員がビデオOFF、話す人のみマイクONにした状態で好きな休み時間の過ごし方について発表をしました。その後、話し手と聞き手の立場でそれぞれどのように感じたか話し合いました。受講生からは、カメラがONになっているとリアクションが見えて安心する、みんなから見られていると感じて緊張するといった意見が出てきました。一見相反する意見ですが、受講生は、相手のリアクションが見えるからそのような感情が生じるという共通点を見出すことができました。中西先生からも、コミュニケーションでは活発な反応があることが大切、聴き手がいることによって話し手の理解も深まるということを教えていただきました。
今回の講座では、コミュニケーションにおいて話すことだけでなく、聴くことも重要だということを学びました。ジュニアドクター育成塾では、今後もグループワークをする機会が何度もあります。今回の学びがこれからの活動で役立つことを期待しています。