6月7日(土)に、エリアDの皇學館大学にて、観察実験講座が行われました。講師は皇學館大学の中松豊先生でした。本講座では、アワヨトウというチョウ目昆虫の解剖実験と寄生蜂に寄生されたアワヨトウの解剖実験を行いました。
講座の前半では、昆虫の基本的な特徴や寄生蜂の生態について学びました。受講生はアワヨトウ幼虫がイネ科の植物を食べる様子、寄生蜂が寄生する瞬間などを観察し、昆虫の行動や生態に対する理解を深めました。
後半では、受講生がアワヨトウの幼虫を解剖し、体内構造を詳しく観察しました。観察を通して、昆虫はヒトと共通した働をもつ器官があることを学びました。
さらに、寄生蜂に寄生されたアワヨトウ幼虫を解剖し、アワヨトウ幼虫の中にいる寄生蜂の幼虫の数を数えました。受講生はアワヨトウ幼虫の体内にいる寄生蜂の幼虫の匹数の多さに驚き、興味深く観察していました。また、寄生されていないアワヨトウ幼虫の体内と寄生されたアワヨトウ幼虫の体内を比較し、寄生蜂の幼虫がアワヨトウ幼虫の脂肪体を食べていることを知りました。
今回の講座を通して、昆虫の体とヒトの体には共通点もあれば違いもあることを学びました。こうした比較から、昆虫の研究を深めることで、ヒトの体のしくみをよりよく理解し、将来の医療に役立つヒントが見つかるかもしれません。