エリアD(皇學館大学):観察実験講座⑦

9月22日(土)に、エリアDの皇學館大学で観察実験講座を行いました。講師は勢力稔先生です。
本日は、「ドライアイスの楽しい世界1」と題して、ドライアイスの状態を探求しました。「先生は答えを教えません。自分で考えてみましょう。」という先生の言葉で講義が始まりました。

「ドライアイスは何度くらいか知ってる?」という問いに早速受講生は悩んでいましたが、ドライアイスの温度は-79℃と低く、室温との差は100℃近くあると知ったときは大変驚いていました。
最初の実験では、板状のドライアイスの上に金属製のスプーンを並べました。すると、スプーンがカタカタと音を立ててはねたり、震え出しました。続いて、
10円玉をドライアイスに差し込むとこちらもパタパタと震え、まるで踊っているようでした。


次に、シャボン液に二酸化炭素を入れる実験を行いました。三角フラスコにドライアイスを入れてゴム栓をし、その先にゴムチューブとガラス管を取り付けてシャボン液に浸けます。その後ゆっくりと持ち上げると、シャボン玉の中に昇華した二酸化炭素が入り、机の上にゆっくりと落ちて弾けます。シャボン玉の中に、二酸化炭素を入れる不思議な実験に夢中になって取り組んでいました。上手にできると机の上に落ちた後、何度か跳ねる様子が観察できます。

ここで大切なことは、自分が見つけた変化や気づきなど、どんな些細なことでもメモを取ることだと勢力先生から教えてもらいました。メモを取ることで、そのときの様子をきちんと記録することができます。どんな偉い研究者もちゃんとメモを取って実験をしています。研究者を目指すみなさんもたくさんメモを取っていきましょう。

その後、フィルムケースに少量のドライアイスの粒を入れて蓋をし、観察しました。「どうなるか楽しみに握っていてください。怖い人は机の上に置いておいてもいいよ。」と勢力先生に言われ、ドキドキしながらフィルムケースを握っていました。すると、突然「ポンッ!!」と大きな音を立て、勢いよく蓋が飛びました。「わあっ!!」とビックリした声があちらこちらで聞こえてきました。

最後に、ドライアイスに圧力をかけて、液体の二酸化炭素を観察する実験を行いました。加圧器の中でみるみるうちに固体から液体に変化する二酸化炭素を受講生はまじまじと見つめていました。
ドライアイスが固体、液体、気体と形を変えることで、不思議な体験することができました。楽しい実験をありがとうございました。