エリアE(四日市大学):観察実験講座を行ないました

7月6日(土)、エリアEで観察実験講座「プランクトンの電子顕微鏡観察」が行われました。

講師は四日市大学環境情報学部の小川束先生と牧田直子先生でした。

今日の講座は、6月22日(土)の観察実験講座「プランクトンの採集と観察」と連続するもので、テーマは「珪藻とは何だろう」でした。

珪藻は海洋から淡水からまで広く分布する植物プランクトンで、ガラス質の上殻と下殻と中間の何枚かの殻帯片からなる単細胞、分裂以外に有性生殖をする解説がありました。今日は珪藻を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することから、その仕組についても小川先生から説明をしていただきました。

前回、水田で採集して保存しておいた試料にある珪藻を観察するために、まず、クリーニングという処理を行いました。この処理は市販のパイプ洗浄剤で行いました。洗浄後、珪藻試料の懸濁液をカバーグラスに滴下し、ホットプレートで乾燥させてから永久プレパラートを作成しました。この間に、SEMで観察するための試料も作成しました。

光学顕微鏡で観察してから、次にSEMでの観察を行いました。参加した受講生が2名であったため、試料の位置を移動する係と観察したい珪藻にピントを合わせたり、倍率を変えたりする係に分担して行ないました。数種類の珪藻の観察と撮影を行い、受講生は写真や永久プレパラートをいただきました。

最後に、珪藻の殻が堆積して地層の一部となっていることから、過去の環境を推測することに役立つほか、珪藻土は私たちの生活に利用されている話を聞きました。受講生はミクロの世界の美しさばかりでなく、より一層、珪藻についての興味が深まった様子でした。