9月20日(土)にエリアB伊賀研究拠点において観察実験講座「微生物とウイルス」が行われました。講師は,粟冠和郎先生です。
講義ではウイルスの特性と微生物の特性の違いについて学びました。そして、今回の実験で用いるウイルスのファージの特徴や、それらが大腸菌へ感染するメカニズムについて簡単に理解しました。
実験では、元気な大腸菌に、ファージのウイルスを添加し、37℃で約1時間培養しました。ファージが大腸菌に感染すると数分間の潜伏期間を経て、大腸菌が死滅します。死滅したかどうかは、溶液の濁り(濁度)を測定することにより評価(=大腸菌が死滅すると透明になる)しました。
その後、酵母や細菌、カビなどを実体顕微鏡、生物顕微鏡を使って観察しました。ピントを合わせるのに苦労していました。
最後に、ある特別な種類の細菌を寒天培地で培養する過程で、コロニー(単一の微生物が培養によって増殖し、肉眼でも識別できる大きな塊を形成したもの)が移動する動画を見ました。微生物を習ったものからすると、コロニーはその場で移動せずにだんだん大きい塊を形成するものだと思い込んでいました。しかし、今回動画で見たある特別な細菌は長時間カメラで撮影し、早送りにして見ると、コロニーが完全にある場所から別の場所へ移動しているのが観察されており、驚きました。