10月7日(土)、エリアDの皇學館大学にて観察実験講座「木や草の生存戦略を知ろう」が行われました。 講師は、三重大学教育学部の平山大輔教授です。本講座では植物がどのような生存戦略をとっているのか、種子の散布方法に着目して学習しました。
初めに、風や鳥に乗って空の旅をする種子について学習しました。マツやニワウルシ、ボダイジュなどの種子を持ってきていただき、風にのってどのように空の旅をするかを実際に観察しました。また、クロガネモチやアキグミなどの鳥に食べてもらうことで空の旅をする植物についても学びました。
次に、海の旅・川の旅をする種子について学習しました。ハマヒルガオという植物の種子はアサガオの種子と見た目が非常に似ており、判別方法として塩水に入れて浮く種子がハマヒルガオ、沈む種子がアサガオであることを学びました。ハマヒルガオは海の近くに生息しており、種子が海に流れて移動するため塩水に浮くことが分かりました。
続いて、陸の旅をする種子について学習しました。動物に食べられることで移動するアケビやげっし類であるネズミやリスが冬眠のために蓄えたどんぐりが忘れられてそのまま発芽するなどのお話がありました。ネズミやリスは蓄えた食料のほとんどを忘れてしまうことに受講生は驚いていました。
最後に、皇學館大学構内を歩いて様々な植物を観察しました。観察の途中で、どんぐりに卵を産み、そのどんぐりを枝ごと切り落とすハイイロチョッキリという昆虫について教えていただきました。受講生は切り落とされたどんぐりが落ちていないか、一生懸命探していました。
植物は生きていくために適した場所を探し、個体数を増やすために種子は旅をすることが今回の講座で学ぶことができました。
(文: メンター教育学部4年)