エリアE(じばさん三重): 観察実験講座「地震と建物」を行いました

5月21日(土)、エリアEで観察実験講座が行われました。

講師は三重大学大学院工学研究科の川口淳先生です。

今回の課題は「地震と建物」です。川口先生に過去の地震における建物被害の紹介をしていただき、地震の揺れの性質を学習した上で建物が揺れる現象を実験により観察し、耐震対策に関連する要因について考察しました。

 

はじめに、受講生は自己紹介をし、好きな「教科」と「その理由」について、一人ずつ発表しました。9名の受講生は理科好きが多く、また自分なりの考えも持っており、先生に「好きを突きつめることの大切さ」教えていただきました。

次に、「建物の役割」とは何かについて学びました。

電車・バス・飛行機には人が快適で安全に乗れるような設計がされています。同様に建物にも居住者や利用者に、それぞれの目的に応じて安全で快適な空間を提供するように設計されていることや地震に強い建物にするための工夫がされていることを、例を挙げて教えていただきました。身近のなものとして、学校の教室が明るくなるように窓の向きが設計されていることや、教室の前が黒板で後ろは声を吸収出来るように掲示板になっていること。天井はブツブツとした壁になっていることに受講生は熱心に聞いてました。

 地震が起こるメカニズムと特徴を知りいつも地震に備えることは大事であり、川口先生のクイズで、2011年~2020年の間で日本で起こった地震の回数が多いこと、日本の人口が世界で10位であること、火山が多いことなどを知りました。

建物は工学の世界に関係づけ、いつも地震を想定して設計されていることも学びました。

「建物の設計による安全性」については、立地条件・建物の高さ・建物形状に依存することや、地面の動きの特徴は「波」「加速度・速度・変位」「周期」と関係があり、地震時に働く力では F=mα mは建物の重さ αは地面の動き(加速度)であることを実際に模型で示していただきました。(ニュートンの運動方程式)

最後に、「地面の動きの特徴」で地震に対する安全性の確保について、3匹の子ぶたの絵本を例に、ヨーロッパではレンガの家が多いが日本の家は地盤が揺れやすい周期があるため木造建築の家が多く、様々な建築の種類があることを教えていただきました。

受講生は積極的に質問して、理解を深めていました。