7月23日(土)、三重大学で観察実験講座「発酵食品を科学する」が行われました。ご担当の先生は三重大学教育学部の磯部由香先生でした。
講座のはじめに、受講生は知っている発酵食品を用紙に書き出し、発表するという活動を行いました。沢山の発酵食品があげられ、中には磯部先生が驚くものを発表する受講生もいました。ここでは、磯部先生の「微生物は人のために発酵をしているのではなく、生きるためにしている」というお話から、「腐る」と「発酵」の違いは人にとって有益であるかどうかで決まるということを学習しました。また、身近な発酵食品はどういった微生物が作用してできているのかを学習しました。
次に、3つの体験活動が行われました。まず1つ目は白米と甘酒の比較です。配られた白米と甘酒を試食し、味を比較したところ、受講生からは「甘い」という感想が聞こえてきました。
2つ目は、スキムミルクにレモン汁を入れることでヨーグルトを作る実験を行いました。レモン汁を入れるとスキムミルクが固まっていく様子が観察できました。
3つ目は、普通の刺身と酢をかけた刺身の状態を観察により比較しました。
イーストを使った発酵の実験では、班ごとに最も発酵が進む条件を探す方法を考えてから実験を行いました。水の量や砂糖の量、水の温度を変えるなど、各班で様々な工夫が見られました。
磯部先生から、変える条件は1つとしそれ以外の条件はそろえることや、実験を行う際には表にまとめること、発酵の実験では温度を一定に保っておく必要があることなど、受講生の自由研究に役立つ説明がありました。
微生物の多様な働きが私たちの食に欠かせないことを科学的に学ぶことができました。