エリアD(皇學館大学):観察実験講座「生き物の観察」が行われました

7月18日(土)に、エリアDの皇學館大学にて、観察実験講座が行われました。

講師は一志学園高等学校の川口実先生でした。

講座の前半では、「ABO式血液型」と「血液の凝集反応」、そして顕微鏡を用いた観察を行いました。身近な題材である血液型ですが、遺伝の理論や顕微鏡を通じたミクロの視点を取り入れた内容でした。

日本人の血液型分布は、おおむねA型が約40%、O型が約30%、B型が約20%、AB型が約10%と言われています。これらの血液型は、A・B・Oの3種類の遺伝子を父母から1つずつ受け取る組み合わせによって決定されます。

例えば、A型には「AA」と「AO」、B型には「BB」と「BO」という遺伝子型が存在し、O型は「OO」、AB型は「AB」という組み合わせになります。

ここで興味深いのは、「血液型の割合が多いからといって、その遺伝子自体が最も多いとは限らない」という点です。

A型(40%)の中にはO遺伝子を持つ「AO」の人も多く含まれるため、集団全体における遺伝子の割合である「遺伝子頻度」を計算すると、見かけの血液型の割合とは異なる結果が得られます。表面的な分類だけでなく、その奥にある遺伝の仕組みを紐解く面白さを学びました。

続いて、異なる血液型が混ざり合った際に生じる「凝集反応」について学習しました。

この反応は、体内に侵入した異物を認識して排除する生体防御の基本機構である「抗原抗体反応」の一種です。赤血球の表面にある抗原と血漿中の抗体が結合することで、赤血球どうしが結びつき、塊を形成します。医療における輸血の現場で、血液型を厳密に適合させる必要がある根拠について、免疫の観点から理解を深めました。

また、実際に顕微鏡を用いて、ヒトの血液に含まれる赤血球と白血球の観察をしました。今回は代表してメンターが採血を行いました。また、血球観察の際には、菌が入らないように採決場所を消毒し、他人の血には触れないように十分注意しながら実施しました。中央部がわずかに凹んだ円盤状の赤血球が視野いっぱいに広がる様子や、赤血球よりも一回り大きく、核を持つ白血球の姿を直接確認することができました。

他にも、両生類の血液の観察として、ウーパールーパーのえらの毛細血管の観察を行い、赤血球が毛細血管内を移動する様子を観察しました。

さらに今回は、微生物であるボルボックスの観察にもチャレンジしました。

受講生自身でピントや視野を調整しながら取り組み、「たくさんいる!」と声を弾ませながら楽しそうにレンズを覗き込む姿がとても印象的でした。自分で探して見つけ出すという主体的な観察体験が、生物学への興味や探究心をより一層深めるきっかけとなったと感じます。

今回の学習では、「なぜそうなるのか」という背景にある論理に目を向け、実際に自分の手と目で本物に触れました。今後も受講生の皆さんが深い納得感とワクワクした興味を持って学べるよう、サポートを心がけていきます。