5月30日(土)に、全エリア共通の探究活動講座②「データの活用」が行われました。講師は三重大学教育学部の平山大輔先生でした。
今回の講義は、前回の「自由研究の進め方や仮説の立て方」に続く2回目の講座です。受講生は中学1年生から小学5・6年生までと幅広く、すでに学校でデータの活用について習った人からこれから新しく習う人まで様々でしたが、全員が楽しく学べる内容となっていました。
講義の冒頭では、学習前の記録として、「研究における統計の役割とは何か」について受講生一人ひとりが自分の考えを2分間かけて書き留める作業からスタートしました。
続いて平山先生は、日常生活に潜むデータや統計的思考の例として、二つの問いかけをされました。
一つ目は、「朝、傘を持っていくか迷ったとき」。受講生からは、「降水確率を調べる」「雲の様子や西の空を見る」といった、日常的に無意識で行っているデータ収集に基づく意思決定の様子が共有されました。
二つ目は、「地図やスマホを持たずに知らない街でバス停を探すとき」。チャット欄では、「駅など人が集まる場所に行く」「バスが走りそうな大通りを探す」といった意見に加え、「直感を信じて歩く」といったユニークなアイデアも出され、大変盛り上がりました。
平山先生は、これらの日常的な判断がすべて、過去の経験やその場の状況から、「確からしさ」を推測して行動を決める、まさに統計的な考え方そのものであるということをわかりやすく解説してくださいました。
その後、統計的な問題解決のプロセスである、「PPDACサイクル」について学び、科学的に課題を解決していくための方法を整理しました。
後半には、ブレイクアウトルームに分かれて、「15人のテスト点数データ」を分析するグループワークに挑戦しました。
受講生たちは、データを点数が高い順に並び替えることで、以下のようなテスト結果の特徴をもとに活発に議論し、まとめました。
- 最高点が98点、最低点が58点であり、100点満点の人はいなかったこと。
- 最高点と最低点の「差(範囲)」が40点あり、点数のばらつきが大きかったこと。
- 平均点が78点であり、平均点より上の人が7人いること。
- 「85点」を取った人が5人と最も多く(最頻値)、全体的に8割くらいの点数を取れた人が多い比較的やさしいテストだったと考えられること。
今回の演習を通じて、子どもたちはデータの中心(平均値・中央値・最頻値)とばらつき(最大値・最小値・範囲)の両面からデータの特徴を捉えることの大切さを学びました。
また、データを他人にわかりやすく伝える方法として、各種グラフ(棒グラフ・円グラフ・折れ線グラフ・散布図・ヒストグラム・箱ひげ図)の紹介があり、それぞれのデータの特徴に合わせた適切なグラフの選び方を学びました。
演習2では、「魚200匹の体長の分布」や、「アンケートの割合」「樹木の太さと花の数の関係」「シカの個体数の経年変化」など、調べたい対象に応じてそれぞれどのグラフを選ぶべきかをグループごとに熱心に考えました。
最後に、これからの探究活動に向けて作成する「自由研究計画書」についての案内がありました。来週中に計画書のシートが送られ、6月末の提出を目標にそれぞれが自分の研究テーマや方法を具体化していくことになります。
受講生の皆さんには、今回学んだデータの集め方や分析手法、グラフでの表現方法を活かして、自分の「なぜだろう」という疑問を解き明かす素晴らしい自由研究を計画してもらいたいものですね!
